今日は過去問をやるタイミングについてレポートします。
私見にはなりますが、自身が現役+浪人で大学を受験した経験と、元塾講師の立場から話します。
過去問を解くタイミングについて一言で言うと『個人差はあるけれど、早いほうがいい』というのが結論です。
以下、個人差の部分を3パターンに分けて具体的に書いていきます。
全ての見出しに目を通してもらう前提で、過去問に関するいくつかの大切な考え方をそれぞれの見出しに振り分けて書いています。
(目次) ①優秀層のタイミング ②マイペース層 ③意識の高い新入生
④まとめ『過去問の意義』
①優秀層のタイミング
高3になるまで頑張って学校の授業進度についていって、きちんと定期試験ごとにテスト対策をして、成績もそれなりに収めている層です。
ほんまに素晴らしいことやと思います。
絶対にその努力を実らせて欲しいですね。
そのような人たちは3年生になる前に一年分解いてください。
高2の冬休みや3学期、遅くても春休みです。
過去問を解く意義の1つに志望校の試験の難易度や傾向を知るという意味があります。
自分が今いる地点から目標までの距離を測るとも言えます。
この距離を測るためには物差しが必要になって来ます。
その物差しとは該当科目の最低限の知識のことです。
何でもかんでも先取りすればいいというわけではなく、優秀層といえども解くタイミングが早過ぎては問題のレベルや傾向を正しく判断する感覚を持ち合わせていないために評価は漠然としたものになってしまいます。
だから、コツコツ勉強して来た生徒ならある程度の知識はすでに持っているであろう、高3になる前という時期を提案をしました。
②マイペース層
高3から受験勉強を始めるようなタイプです。
1学期中に1年分はきっちり解いてみてください。
遅くても7月いっぱいには一度は過去問に触れておくべきです。
理由は次の③にも書きますが1学期中に過去問を解いて事前に志望校の傾向を知った上で、
時間の取れる夏休みでその傾向に沿った受験勉強をしたいからです。
傾向を把握した後でも過去問演習を繰り返すことも超重要です。
過去問を力試しと考えているならそれは誤った認識です。
過去問はたくさん何度も解くことがあらゆる試験において効果大だし試験対策の定石です。
問題形式に慣れきってしまうことや過去問から類題が出たときに備えるためです。
これは①の問題の難易度・傾向を知ることとはまた別の目的ですからね。
ついつい後から後からになって十分な演習機会を確保できないということがないよう早め早めに取り入れてください。
自分自身の話もすると、僕は①優秀層ではなくて②マイペース側の学生でした。
現役では地方国立大学を、浪人では京大を受けました。
現役の頃は過去問を3年分くらいをこなして志望校対策をやったつもりになっていました。
一方で浪人した時には英語と数学は25カ年を、他の科目も5~7年分消化しました。
現役生はなかなか自習時間を確保できないという側面もあります。 現役の頃は僕もそうでした。
センター試験すらままならないのですからね。
しかし、時間が許される限り過去問にはたくさん取り組むべきです。
③意識の高い新入生
早過ぎても物差しがないと書きましたが、漠然とでも感覚をつかむことは決して無駄ではありません。
むしろ推奨します。
①ではある程度知識をつけた『高3になる前』という例を出しましたが、
厳密に言うとやはり過去問を解くのはやはり個人差はあるけれど早ければ早い方がいいんです。
これは何も何年分も解いて慣れるというわけではなく、やはり志望校の問題の難易度と傾向と感覚を掴むための過程です。
その意味を具体的に2つの例を出して話します。
僕は昔から記述が嫌いでした。
好きな人の方が少ないですよね。
国語はもちろんそうですし数学や他の科目でもそう。 何を書いたらいいのか最初はよくわからないし、めんどくさい。
自己採点もしづらい。
しかし、僕が受験した京大は記述・論述が多いです。
だから、もしも高校入学当初や受験勉強の初期の段階で『京大は記述が多い』ということに気がつくことができれば、
その時から記述問題こそ一生懸命に取り組むようになりますよね。
また、この記事の趣旨ではありませんが、
多くの人が記述を苦手にしているんだからこそ、ここで頑張って差をつけてやろうという風にも考えて欲しいです。
そういった姿勢で記述問題への取り組みを1年や2年間続けることで、記述が得意とまでは言えなくてもかなり書けるようになります。
特に、“記述を特に意識して学習してきた人”とそうでない人の間にできる差が歴然とします。
もう1つの例を京大化学から話します。
京大化学は有機化合物の構造決定の問題が超頻出です。あと、化学平衡も好きですよね。
こういうことも過去問を解くことや過去問について少し調べることで容易にわかります。
だから、僕の場合は浪人してからになりましたが、
京大理系志望者が受験勉強の早い段階でこういう事実をちょっと知るだけで、それ以降あのパズルのような構造決定に関する問題に対する意識が高まります。
繰り返し練習すれば解けるようになる単元ですから、早くから対策をきちんと少しずつ積み重ねていくことで試験本番には得点源になります。
以上のように学習の初期の段階で過去問に取り組むことで志望校に向けての対策力が格段に変わってきますし効率も全然違う。
他の言い方をすれば、受験の早い段階で該当の試験の傾向を知ることによって努力の精度が上がります。
まとめ『過去問の意義』
ここまで書いたように過去問には以下のような意味があります。
・志望校と自分の間の距離を測る ・試験の傾向をつかむ ・出題形式と問題自体に慣れる
・本試験が過去問から出る場合に備える
このような方はあまりいないと思いますが、本番の予行演習くらいにしか考えないのは大間違いです。
過去問を何度も解くことはあらゆる試験におい最重要過程の1つです。
気をつけて欲しいこともあります。
過去問をたくさん解くと書いていますがもちろん解きぱなしはいけません。
例えば英語ですとちゃんと1題1題長文の英文解釈をして何度も読み返してください。
せっかく1度集中して真剣に向き合った問題です、
その問題から得られる実は取り残しのないように必要なところは全て回収する意識で復習してください。
また、最初は難しいんですが、出ない問題と難しすぎる問題は無視です。
だから“必要なところ”を徹底的に復習です。
過去問から出る場合もあるのですから尚更ですよね。
受験勉強頑張ってください!
以上。
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