こんにちは。
この個人ブログには趣味のアニメのことだったり学生だった頃の勉強法などについて書いています。
私は過去に浪人して京都大学理学部を受験して合格しました。
今日はその時の経験を京大受験の感想としてレポートします。
受験テクニック的な内容や細かい記録に関しては過去の記事や今後の更新をご確認ください。
ここでは京大受験の際の私の心構えや受験勉強中の心境だったり体験談的な話をします。
ちょっと長くなっちゃたんですがよろしくお願いします。
■追記2019年11月:この記事は2017年の公開から約5万人の方に読んでいただきました。京大の志願者数が約8千人/年であることを考えるととても多く感じます。ありがとうございます。
現役時の大学受験について
背景を知ってもらうためにここから書きます。
高校は一般的な大阪の進学校で運動部に所属していました。 学生生活では3年間を通して半端なく落ちこぼれていて、部活の試合参加を禁止されることさえありました。 どのくらいの落ちこぼれだったか気になる方はこちらの記事を読んでください。
→🔗進学校で落ちこぼれた時の話。
それでも部活を引退してからは受験勉強をスタートして、最終的に地方の国公立大学を受験しました。
地方ならまだ合格の可能性があるかもしれないと思いました。
結果は不合格でした。
その後、高校を卒業した3月中には志望校を京大に変えて受験勉強をやり直すことにしました。
京都大学はもちろん子どもの頃から知っていましたが、まさかいつか自分が目指すとは思いもしませんでした。
京大の志望動機
志望動機は「京大だから」というのが一番大きかったです。
私は理想だけは一人前です。
親族に出身者がいるとか、先輩や友達が京大に入ったとかそういうのは一切なく直感的に京大に行こうと決めました。
京大を目指すと決心するまでは葛藤もありました。
「自分に“才能”や“素質”はあるのか」みたいな自意識の強い学生あるあるです。
つまり仮に私が最大限の力を注いで勉強したとして、その結果『京都大学』に合格する潜在能力的なものはあるのだろうかと。
一方で、結果的には「この京大だから行きたい」という単純な動機は良い判断だったと思います。
なぜなら、どうしても達成したいと思える目標がモチベーションになり、受験勉強を継続するためのエネルギーになったからです。
「まだ入りやすいから地方国立」を目指していた現役時とは比べものにならないくらいやる気が出ました。
もちろん当時はそんなことを意図して志望校を決めたわけではありません。
後から経験則として「目標がモチベーションになるんだ」ということを学びました。
自分の勉強の素質について
他の記事にもときどき書いていますが謙遜でもなんでもなく私はかなり残念な学生だったし今もそうです。
基本的には「落ちこぼれ」とか「だめ人間」と言われるタイプです。 今もニートですし。 特に高校時代の友人も私のことを「アホの代名詞」と言っていました。
大阪だったので他所の地域と意味合いは多少違うかもしれません。
そして、勉強が嫌いでした。
少し話はそれますが、私は中高生の時にときどき周りにいた「勉強好き」と言っているやつのことを信じてはいませんでした。
そういう人の人格自体を信じていないとかそういうわけではなくて彼らの「好き」の真偽について疑っていました。
確かに勉強が好きと思っている・思い込んでいるのは本当かもしれません。
でもその好きというのは勉強をして難しい問題を解けるようになって得られる達成感とか周りより良い結果(成績)が出ることによる優越感とかそういうのが楽しくて「好き」と言ってるんじゃないか?と。
じゃあそれは勉強内容や教科自体が好きなんやなくて、その快感が好きなんやろ?って。
たしかに私もそういう気持ちはわかります。
毎日の課題、受験の場合だと1日ごと・1週間ごとに勉強量のノルマをクリアしていくことに少しだけ快感を覚えます。
単純にTODOリストに完了のチェックを入れる時のあの気持ちいいやつです。
だから、あなたの「勉強好き」っていうのは勉強に対して正当に下されている評価なんだろうか?好きという表現は正しいんかな?って。
勉強そのものが好きなわけではないでしょ。 もちろん例外はいくらでもあるでしょうけど。 だって絶対に遊んでいる方が楽しいと思いませんか?
アニメとスポーツとデートと勉強の順位を考えて欲しいです。
さらに人類学的にも机の前に長時間座って勉強をするというのは非常に不自然な活動だと思うんですよね。
だから動物として勉強というのは奇行以外の何物でもなく本能的には受け入れがたい行動のはずだ。みたいな。
話はそれましたが、こんな風に潜在的な能力は低くてしかも異常に勉強が嫌いというのが私の素質でした。
たどりついた効率化という考え方
とにかく私は特に頭がいいわけではないし勉強が嫌いでした。
だから、どれだけ楽をすることができるのか考えます。
というか、それが自然ではないでしょうか。
なにか楽をできる裏技はないんかな?とか学校では教えてくれなかったテクニックがあるんじゃないか?など。
スマホゲームアプリのパズドラを進める時に「攻略Wiki」を参考にするのと同じようなことです。
そして、このような考えにたどり着きました。
一般的に京大受験に必要と考えられる勉強時間を私の能力で可能な限り圧縮してみよう!
あの時私の頭の中にあったアイデアをそのまま文字にすると「勉強を思い切り効率化して、ほんでこの1年はめっちゃ頑張って京大に合格したる。この1年間だけは今までで一番の本気を出す」でした。
この瞬間になんとなくこの試みはうまく行くんじゃないかという予感がしました。
まだ京大の受験システムも知らなかったのにです。
最初の方に話したそもそも「私には最初から無理なんじゃないか?」とった葛藤も消え去りました。
弱いものかもしれませんが根拠はありました。
私の周りでは一生懸命勉強している人はたくさんいましたが真剣にこのような裏技について考えている人はいなかったからです。
実は時間に追われる大人の社会において『効率化』や『時間術』、『勉強法』といったノウハウは、特に意識が高い人たちの中では定番のコンテンツですが、少なくとも私が通っていた一般的な進学校や私の生活圏内ではこのような議論はありませんでした。
周りがしていないことを自分は取り入れることで簡単に他人より有利な立場に立つことができるのではないでしょうか。
そして、高校を卒業した春にはまずはとにかく考えたり調べたりしました。裏技を。
まず最初に「お前の内申点じゃ国公立は無理」と言われたあと奇跡的に志望校に受かった高校受験のことを思い出して、その時の経験から方法論として成り立つものを抽出しました。 すでに記事にしているものも一部あります。
先輩の合格体験記などを読んで大学受験から新しく取り入れたテクニックもありました。
例えば一番成果が上がったものは英語の勉強方法でした。
中学の時から国語の次にずっと苦手だった英語が、試験にもよりますが一番落ちこぼれていた時と比べると偏差値は40以上あがりました。
その時の勉強方法の一部はすでに記事にしています。
長くなりましたがこんな風に私の京大対策が始まりました。
勉強を効率化してやっと戦えた
効率化や方法論と言っても魔法のようなものではありません。
仮に京大合格に必要な勉強時間が単純に3000時間だとしてそれを私は2000時間で済ませられたかもしれない、程度のことです。
今の私ならもしかすると半分くらいにまでできるかもしれません。
それでも半分ですが。
私の実感では魔法では決してありませんがドーピング以上の効果はありました。
(大学に入ってから同じようにもとにかく効率だけを追求してTOEIC900点以上もとれました。)
実際のところ勉強を可能な限り効率化しても私にとって京大は難しかったです。
そらそうか(笑)
私は結局普通の人なので圧縮したとしてもそこそこの勉強量が必要でした。
上の例で3000時間が必要という仮定を出しましたが、そもそも受験用のインプットとアウトプットの練習に要する勉強時間に個人差がありますよね。
例えば私がテクニックを駆使して合格に必要な勉強時間を25%効率化できるとします。
この場合本来の私の能力で受験テクニックなしで愚直に勉強して3000時間が必要なところを2250時間にまで圧縮できます。
しかし、優秀な人はそもそも最初から私の半分の1500時間で済むかもしれません。
さらにこれを効率化されるともう歯が立たないですよねー。 結局はもともと優秀な人に近道までされるとたちうちできないです。
そして、優秀な人ほど天然で最短経路を選択できることが多いのも事実です。
努力する天才には勝てません。(> <) でも、そもそも受験においてはそういった人たちと勝負するわけではないですからね。
あくまで天才はマイノリティな存在だから本番でランキング1位の点数を取ならなくてもいい受験では意識する必要がありません。
結局のところ私の場合は限りなく効率化してやっとのことで京大を受けるような一般的な優秀層と同じ土俵に立てましたとさ。
予備校と生活サイクル
どれだけ効率化しても1日楽々1時間の勉強で済むというようなことはなく京大受験はボリュームのある作業でした。
私は浪人生の時に予備校に通わせてもらっていたんですが授業には一切出ませんでした。 授業にはトラウマしかないからです。
要はついていけないということです。
私は朝が苦手なのでいつも他の生徒より少し遅い10:00くらいに登校してそのまま自習室に直行していました。
それでみんなの授業が終わり始める昼の三時や四時くらいまではそこで一人っきりでした。
他にも私と同じように自分のペースでしか勉強ができない人間というのは存在するはずなんですが、なぜかその予備校では一年を通して日中はずっと1人でした。
そして、帰る時間は前期だと17:00くらいで試験が近づいてきた冬には19:00〜20:00くらいでした。
だから毎日一人で過ごす時間が他の生徒よりも長かったです。
もちろんこんなサイクルだったので予備校で友達なんかできませんでしたし作る気もありませんでした。
授業は受けていなくても予備校の自習室には毎日通うことで、自分のホームとなる勉強場所を固定できたこと。
それが受験勉強を淡々と続けるのにいいリズムを生んでいました。
土曜日は地元の図書館で勉強して、日曜日はほぼオフです。
日曜の夜に家で1本だけ外国映画を観ることが数少ない楽しみの1つでした。 この一年間はこれ以外の漫画やアニメ、DVDなどの娯楽は意識的に完全に絶っていました。
一方で音楽だけは隙間時間に積極的に聞いていました。
受験勉強の苦しさ
受験期間中に泣いたことが一度だけありました。
秋の初め頃でした。 そんな感じでいつものように午前中に一人で勉強をしてたら突然涙が出てきたました。 あんなこと生まれて初めてでびっくりしました。
それまでは自分で気が付いけていなかったみたいなんですが、辛かったんだと思います。
当時は精神的なストレスをほとんど察知できていませんでした。 肉体的な疲労感はありましたが、ただルーティンを繰り返しているだけのつもりだったので。
睡眠時間も意識的にたくさん摂っていました。
さすがに直前期は気が張り詰めていましたが、年内はあくまでマイペースに毎日充実感を持って過ごしているつもりでした。
だから「苦しかった」というのは受験中よりもこうやって当時を振り返った時に思い知ります。
私は普段から興味関心のあることに対してはほどほどにストイックです。
そうは言っても楽したい。っていう感情は誰しもがありますよね。 特に勉強なんてつまらない活動や失敗の可能性のある受験だと余計に。 「難関大学志望」なんてコンテンツには最初から関わらない方が絶対に楽。
気楽な10代を過ごせます。
しかも受験勉強の場合は別にサボっても誰もわからないし困らないし、仕事みたいに解雇されることも人に嫌われることもありません。
志望校を京大からもっと簡単なところに落としても全く問題ありません。
そんな風にいくらでも逃げる選択肢があったわけですが、この一年間は自分の弱いところに打ち勝つことが多かったと思います。
1日が1勝負だとすると割合的には56勝44負の印象でした。
人生における最高勝率で今でもこれは更新されていません。
これは残念なことですね。
そして、自己最高勝率を持って試験会場に行くことができました。
合格発表当日
校舎での合格発表は見に行きませんでした。
1年間いっぱい勉強をして疲れていたからです。
実は試験前日にありえない大きなトラブルに見舞われて自信もありませんでした。
だから、合否確認はネットでの発表を待ちました。
しかし、当時はネットでの公式発表よりも大学構内での掲示が先だったので、私は掲示板の2ちゃんねるの京大受験生が集まるスレッドを利用して確認しました。
確認方法は例えばスレに「330〜335番の合否を教えてください」と書き込みます。
すると合格発表現場にいる2ちゃんネラーが「×○××○×」みたいなレスをしてくれます。
私はそれで合格を知りました。
家族にはすぐには言いませんでした。
真偽不明だからです。
そのあと、母がネットでの発表を開いて合格を確信しました。
母が涙を流していたのが私の目に焼き付いています。
私自身は合格がわかった時の気持ちは安堵が80%で喜びは20%でした。
時間が経つにつれて少しずつ喜びは増えて行きましたが、それでも安堵を上回ることはなかったです。
家族に感謝の言葉を述べて私の受験は終わりました。
さいごに
合格発表を2chで確認したと書きましたが、受験期間中は2chの京大理系受験スレッドのお世話になっていました。
確認してみるとタイトルが変わってる気がしますが今でも存在しますね。
そんなこんなで合格発表日からしばらくの間は惰性でスレをのぞいていたんですが、入学式前に1つ気になることがあったのでスレで質問をしました。
「入学式ってスーツですか?」と書き込みをしました。 するとすぐに「気合入れてスーツなんか着て行ったら笑われるぞw」とすぐに誰かがレスをくれました。
合格発表の際にも正確な合否を伝えてくれていたしありがたいと思いました。
結果的に入学式当日に恥をかきました。
それでは受験頑張ってください。
以上。
2016.12.02
(最終更新日:2019年11月30日。過去問などのリンクは最新版が見つからなかった「セミナー化学」以外は最新版に更新しています。) 私が京大理系の受験対策の際に使っていた参考書や問題集とそれぞれを選んだ理由・実際に使ってみた感想。 難関大学を受験さ…