落ちこぼれから挽回して大学受験で逆転するために。生徒・保護者への提案。 | はいれぽ!

私は高校生のとき落ちこぼれでした。

今日はその時の経験をもとに現在落ちこぼれている方や、その保護者の方に向けてアドバイスを書きます。
今回の内容は主として過去の自分と同じ進学校に通う生徒に照準を合わせています

 
私が落ちこぼれていた時の話はこちらです。

🔗『進学校で落ちこぼれた時の話。部活への逃避と転校の危機、不合格と嫉妬。』

(目次)
・私が落ちこぼれた原因
・落ちこぼれている方への提案
・保護者の方へアドバイス
・この記事の前提
(クリックすると該当の見出しへジャンプできます。)

私が落ちこぼれた原因

最初に私が落ちこぼれた経緯を簡単に書くと、上の記事の要約にもなりますが。

私は中学生の頃から大学に行くつもりだったので高校は進学校を選びました。 とりあえずその高校に通っていれば大学に行けるんだろうという考えでした。   しかしながら、高校に入ってからは授業に全くついて行くことができませんでした。 そして、やる気がなくなった私は部活を高校生活の中心にして、ほとんど勉強をせずに過ごしました。

その結果、現役での大学受験に失敗しました。

 
私が現役で大学に合格できなかった原因は大きく分けて3つあります。

①能力不足。

中学の一部の科目から始まって高校ではほぼ全ての科目で授業に付いていけませんでした。
最初から真剣に聞いていてもすぐにわからなくなります。

若い頃は人間の本来生まれ持った能力にそこまで差異があるとは思っていませんでしたので、自分が授業に付いていけないことがすごく不思議でした。
今となってはどのクラスにもそういうレベルの子も当たり前にいるものだと認識しているし、特に進度の早い学校だったのである程度は仕方がないことだったと考えています。

②現状を把握できていなかったこと。

現状を正しく認識しようという試みをしなかったこともいけませんでした。

進学校に入学した時点で大学に進学するということはほとんど既定路線です。
私自身そのつもりで高校受験の志望校を決めました。

それならば、どこの大学に行きたいのか? その大学に行くためにはいくつの偏差値がいるのか?

その偏差値を達成するためにはいつまでに何をクリアしなければならないのか?

今すぐに勉強を始める・始めないにかかわらず、目標と目標までの距離、それを達成するために必要な努力量だけは把握しておくべきでした。
なぜそれをしなかったのかは次の3つ目の理由にも関係します。

③逃避。

目の前にしないといけない課題が存在していることを自覚しつつも部活という楽しいところへ逃げていました。 好きなことはすぐに出来ますがやりたくないことは中々始められません。

つまり、先にあげた目標までの距離にはなんとなく気づいてはいたけれどそこから目を背けてしまっていました。

部活を真剣に取り組むことは学生時代にできる最高に有意義な経験です。
1・2年生の時は部活中心の生活でもいいし他の生徒の多くもそうでした。

しかしながら、部活を勉強から逃げ場にしてしまうのはダメです。

さらに、勉強から逃げた原因も追求するとそれは単純に勉強がめんどくさくて嫌いだからです。 あえて他の理由を挙げるなら部活も週7日練習のある運動部だったのでそこそこ忙しかったこともあります。

こちらの理由は言い訳なので当時周りには言わなかったですが客観的に見てそう言う事情はありました。

1つ目の原因に「能力」をあげましたが、それは頭の良し悪しだけではなく忙しい中でも学業にも打ち込めるバイタリティも含まれます。

大阪府で今年度から実施される『ノークラブデー』を聞いた時、最初はそういった生徒でも勉強時間を確保できるようにするためのものだと思いました。
実際には教員の負担軽減のための措置でしたが、やはり忙しい運動部の生徒が確実に自習時間を確保できるという点でも賛成です。

落ちこぼれている方への提案

ここからが本題です。

一番に伝えたいことは今落ちこぼれてしまっている方は落ちこぼれていても全然いいということです。
今からでも全然挽回できます

今からといっても正直に言ってすでに高3でかつ難関大学志望なら浪人する可能性はあります。
高2以下ならまだまだこれからです。

いずれにしても一番重要なことは“次の行動はどうするべきなのか”を考えること。 当時の私のような思考停止だけは避けたいです。

この記事をここまで読んでいるということは多少は意識があるということなので大丈夫だと思います。

では具体的に次の行動について。

 
この記事では多少やる気や現状を打破したいという意識はあって、そのためにはまず最初に「何から手をつければいいのかが分からない人」に向けて提案(3steps)を1つします。

※多少やる気はあると断りを入れているのには明確な理由があります(後述)。

やる気が全く起きない状態、それは精神的な問題であり、そこから一歩も踏み出せないという場合は以下の提案は参考にならないかもしれません。
しかし、その場合の対処についてもこの記事の終盤に少し書いていますのでよかったら最後まで読んでみてください。

step1『小さな計画』

まずは小さな計画を立ててみるのはどうでしょうか。

「今日は5個の英単語を覚える」とか小学生でもできるような計画で構いません。

これから計画を書き貯めていくための「ノートを買ってくる」とか「現状を把握する」という計画でも構いません。

私は「明日計画を立てる」という計画を立てることがこれまでに何度かありました。

注意してほしいのが本当に小さな計画にすることです。 おざなりになった計画が増えていくとそれはそれでまたせっかく少し出たやる気を減退させるきっかけになってしまうからです。

この様な余裕のない状況において最初から高い目標を立てることはリスクとなることに留意してください。

step2『やってみる』

そして、次にそんな小さい計画を頑張ってやってみることです。

親でも友達でもお小遣いでも使えるものはなんでも利用してください。
特に人に相談すると前向きになったり、万が一にはあなたの第一歩を手伝ってくれる人がいるかもしれません。

私の理屈ではstep1で(できる範囲の)小さい計画を立てている前提ですから絶対できます。

1つクリアすることができれば早いうちにまた簡単な計画を1つ立ててみて下さい。
またクリアできるはずです。

そんな風にして1cmずつでも前進していきます。
1cm進めれば最高です。

step3『繰り返す』

1度計画をクリアすると達成感や満足、進んでる感覚、前より良くなった感覚、充実感を得られますので、また次の1歩も踏み出しやすいです。
小さい課題でも一度スタートを切ればものごとは好転していきます。

小さな課題をいくつかこなせれば次は少しステップアップして「次の英単語テストだけ満点をとる」とかいいのではないでしょうか。
あれもこれもするのではなくてターゲットを限りなく限定することがコツです。

数学なら「次の定期テストのsin,cos,tanの基礎問題だけはできるようになる」とかでもいいです。 数学はそれまでの過程を踏んでいなくても単元によっては勉強すればその単元だけはできるようになることがあります。 例えば、「場合の数と確率」を知らなくても「2次関数の最大最小値」の問題は解けます。 理科・社会にしても同様です。

むしろ理科・社会の方がこういった単元ごとの独立性は高いです。

私は中学時代も成績が良くなかったんですが、高校受験に向けて初めて勉強してみたのは社会でした。

こういった目標がまだちょっと気が早かったとしたらその前段階として「次のテスト範囲を把握する」とかも計画としていいです。 そして、「机の上を整理して」「10分だけ勉強する」とか。 机の周りが散らかっていて整理がめんどくさければ自習室やカフェに行ってください。

いつもと違う空間に少しテンションも上がるかもしれません。

こんな風に少しずつ計画を大きくしていき、最終的に自分が一番しなければならない課題に立ち向かうことができれば大成功です。
別に急ぐ必要はありません。マイペースでも小さな成功を積み重ねていけばいいです。

どうかがんばってみて下さい。

絶対にできます。
応援しています。

保護者の方へアドバイス

私は学生の時に両親にたくさんの心配をかけてきました。

冒頭に話した高校生の時だけではなく幼少のころから問題児であったことは明白でそれからずっと今に至るまで心配と迷惑をかけてきています。

現在中学や高校に通うお子さまが落ちこぼれている、落ちこぼれている疑惑がある保護者の方はめちゃくちゃ心配されていることかと思います。
私は計5年くらい家庭教師や塾講師をしていましたが、その時の経験からも保護者の方のお子さまへの憂慮を身近に感じてきました。

もちろん学校での友達関係もそうですが成績の方もめちゃくちゃ気になりますよね。 成績についてはお子さま自身よりも保護者の方が悩まれていることも多いです。

特に中学生の場合。

このようなこれまでの経緯から僭越ながら私の保護者の方に向けた提案を書きます。

まず、「勉強しろ」は絶対に禁句にしてください。

「現状やこの先をどういう風に考えているん?」と聞くのも無しだし、間接的に探りを入れるような言動もダメです。
詮索には子どもはすぐに感づきます。

命令や詮索はたまらないくらいに不快です。

冒頭にも書きましたようにこの記事では“進学校の落ちこぼれ問題”について話しています。
進学校の賢いお子さまが現状を認識していないわけがありません。

つまり「勉強しろ」なんて言われなくても解っているし、この先のことなんて本人が一番よく考えて・悩んでいます。
そこに無遠慮に介入していくことは本人の尊厳を奪うことになり、余計に彼らのやる気を削ぎます。

次に、落ちこぼれていることを許してあげてください。

「全部お前に任せる」この気持ちをわかるように伝えてあげてください。
今の高校に入る努力ができたお子さまですよ。絶対に大丈夫です。

「あげまん」という言葉があります。
本人が落ち込んでいる・いないに関わらず上手く行っていない状況で保護者の方まで陰鬱な雰囲気やはたまた不快感を出していたらそれは余計に子どもの立ち直りのチャンスを減らすことになります。

人間の能力というのは周りの環境によって大いに抑圧されています。
少しでも成功の可能性を上げるためにはお子さまの負荷、この場合は精神的な外圧をどれだけ軽減できるかが重要です。

保護者の方は明るく元気に「あげまん」でいるべきです。

そして、準備をしてください。

準備とはやる気が出てきた時に本人が全力で目標へ向かっていけるような環境を整えておくことです。

子どもに食事と睡眠をしっかりと摂らせ(子ども側の事前準備)、もし教材の購入費や塾や予備校へ通いたいと言った時に迷いなく条件をつけず金を出すこと(親ができる準備)。

予備校なんて出費が無駄に終わることも多いですが、僕の考えでは成績が上がらなかったとしても無駄ではありません。
子どものちょっとした変化や親の応援姿勢が大切です。予備校は失敗だったとしてもまた次のステップを踏めます。

以上の対策を万全にできたら、保護者の方はその後はもう何も考えないようにしてください。

親にできることはそのくらいです。 また、それ以上無駄に考えることで保護者の方に病んでほしくない。 考えて悩んで落ち込んで病むのは時間と精神の浪費です。

上に書いてあることが精一杯の努力です。

やれることをやったらそれでいいじゃないですか。

お子さまが少しでも前を向いてくれるようになることを心から願っています。

この記事の前提

前置きが長いと本文を読んでもらえないことがあるので今日の話の前提についてここから書きます。

「落ちこぼれ」と一言で言ってもその原因には多種多様であり、そのもともとの原因によって取るべき対応も変わってきます。
したがって、ここまで提案をしてきましたが、今回の話も一部の落ちこぼれに対する解決策に過ぎません。

僕は落ちこぼれには大きく分けて能力的な問題精神的な問題の2つの原因があると考えています。

①能力的な問題とは

勉強はしているのに点数が上がらない、率直に言って成績が悪い場合ですね。
僕の学生時代の知人にもいましたし、塾講師をしていた時の生徒にもいました。

高校生の場合は特に学区3,4番手の高校に通っている生徒に多かった印象です。 真面目に勉強をしているのに、落ちこぼれまでとは言わなくとも成績が伸びない生徒。

本当に努力をしているのに点数が上がらないというのは講師の立場からすると非常にもどかしいし、本人はもっと悩みますよね。

能力的な問題に関しては勉強方法を見直すことが大切です。それだけで変わります。
まじめなのに点数が上がらない生徒には自分のこれまでやってきた(効率の悪い)やり方に固執している傾向があります。

例えば学校の課題をきちんとこなしすぎる、問題集を短期間で進めすぎるとか。
前者は学校のペースと自分のペースがあっていない。後者は復習が追いついていないなどいろいろ問題があります。

今回の記事では特にこの能力的な問題に対する解決策の提案はしていません。 しかし、そのアンサーとなりうる勉強方法については参考になる記事がこのブログの他の記事にあると思います。よかったら目を通してみてください。

例に挙げた2つの問題に関する『学校の授業との付き合い方』や『復習について』の記事はまだ書けていませんがこれらについても今年中に書く予定です。

能力問題には『勉強効率化』で対応できます。

②精神的な問題とは

やる気が出ない場合です。 精神的と1つにくくるのも非常に無理があります。

単純に部活で疲れていてやる気がしない状況があれば、鬱や引きこもり・不登校など重症のケースもあります。

今日はこの精神的なことが障害になっている場合でその中でもまだ軽症であるケース。
“多少やる気はあるけど新しい一歩に手をこまねいているステージ”にいる方への解決方法をこの記事で提案しました。

もう少し重い症状の場合はこちらの記事を参考にしてみてください。

関連:🔗アニメ日常の一節『やるまでのやる気が出ない』について。やる気の出し方を元落ちこぼれが真剣に考えます。

こちらの記事に書かれていることすら1つも実行できないようでしたら、深刻かもしれないので家族や学校のカウンセラーに相談したり病院に行くことを考えてみてください。

人や機関に頼ることをためらう必要はありません。そんな人はいくらでもいますし、それも逆転合格するための第一歩です。

 
以上。

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