問題集にはそれぞれの設問の真横に四角いボックスがありますよね。
あれって使っていますか?もし使っていないとしたらそれは非常にもったいないです。
今日はチェックボックスの意味と僕のオススメの使い方についてレポートします。
一例として「すでにある程度の英文法に関する知識を持っている人がある高校英文法の問題集1冊に初めて取り組む場合」を想定します。
定期テストの度にきちんと学習をしてきた人が受験勉強をする際に新しく文法の問題集を解き始めるというようなパターンです。
以下の説明において“1周目”の学習、“2周目”の学習・・・と、回数の説明を解りやすくするために「初めて取り組む」と書いていますが、
すでに使ってきた問題集に受験勉強の折に改めて最初のページから取り組む場合も同様です。
むしろ、どんな勉強も改めて新品の問題集を買うよりもすでに慣れ親しんでいるものを優先的に使う方がいいですよ。
以下より初回〜3周目までのチェックボックスの使い方を説明します。
初回学習時
(i)簡単だった問題
英文法の問題集の最初の項は「時制」から始まることが多いですよね。
過去形に直すだけの問題って簡単じゃないですか?中学で習っていますし。
そうなんです。どんな問題集にも最初からできてしまう簡単な問題があるんですよね。
一応念のために解説ページに目を通しておくのもいいかもしれません。
こんな風に十分過ぎるくらい理解ができていてもう二度と復習する必要のない問題。
そういった問題にはチェックボックスにチェック✔︎を入れましょう。
ここでの✔︎=完了という意味です。
注意点としてはこれはもう自分には必要がないというマークですので入れる際には慎重に判断してくださいね。
(ii)間違えた問題
ここでは冒頭に書いたようにある程度の知識を持っている人が問題に取り組んでいることを想定しています。 そして文法の問題集なんてどの問題集も同じことを同じような順序で並べています。
だからそういう人は間違える問題が限定的であるということを念頭においてください(注1)。
そんな人は
・分からなかった問題 ・答えは出たけど引っかかる問題
・特に重要そうな問題
こういった問題についてはボックスを囲む形で○印を入れます。
(iii)上の2つのどちらにも当てはまらない問題
答えは合ったけど簡単ではない問題やこの時点では重要な問題かどうかの判断がつかない問題。 そういう問題は特に印をつけません。検討対象として判断は保留するということです。
2周目の学習
次の日。1度目の復習(2周目の演習)は翌日にやるのが鉄則です。
しかし、その際また一から全ての問題に答えていきますか? 簡単だった問題もあるのにそれは時間がもったいないですよね。
試験勉強では常に効率性を意識するようにしてください。
2周目の学習では初回時に○印のついた問題だけに取り組みます。
無印と✔︎の問題は無視してください。
前日に間違っていて今回もまた間違えてしまった問題にはすでに一つの○印がついている隣にもう一つ2個目の○印をつけます。 これは特に覚えが悪かった問題ということになります。間違えたことに対してはいちいち気にする必要はありません。
(最初からあまりマークを増やしたくない場合は2個目の○は付けなくてもかまいません。)
正解した問題でもう完璧だと思うなら1つ目の○印の中に✔︎(チェック)してください。 不安なら何も手を加えないでいいです。むしろ簡単には✔︎(チェック=完了)しないことをおすすめします。
後述しますが[1周目✖️、2周目○]になった問題の取り扱いには注意しなければなりません。
初回の学習で無印(判断保留)とした問題には取り組まなくていい理由は、2回目くらいでそんなにその問題に対する問題意識は変わらないからです。
確かに初回でその問題の自分にとっての重要度の判断がつかなくて2回目でははっきりする問題も一部にはあります。 しかし僕のやり方ではこのあと3回目か4回目の学習時にもう一度チャレンジするので2周目の時に慌てて取り組む必要はありません。 どうせ2度手間になるんですからここは効率を優先してパスします。(もちろん時間に余裕があるならやってもいいですよ。)
3周目の学習
2周目の学習から3日後〜遅くとも1週間以内に取り組みます。
・学習している単元に対する自分の主観的な印象や
・費やすことのできる時間
などに応じて取り組み方に以下の3つの方法を書きます。3つ目はNGの例です。
①初回学習時にチェック✔︎をつけた問題以外の全ての問題に取り組む。
つまり無印と○印の問題に取り組むやり方。 初回に無印とした問題については該当の単元をここまですでに2周していることで、その問題の重要性や苦手度合い単元内での立ち位置を認識できるようになっていたりします。
やっぱりこの問題は簡単すぎるから次回からは省略✔︎といった判断をできるかもしれません。
だからこの時に簡単すぎると感じた問題には改めてチェック✔︎をすればいいですし、やっぱり引っかかるようならためらわずに一つ目の○印をつけましょう。
②○印の問題だけに取り組む。
これは該当の単元に今は時間を取りたくない・取ることができない・取る必要がない場合は○印問題だけに取り組むのもいいでしょう。 このやり方は特に試験前に一度にたくさんの問題を復習する際に有用な方法です。効率的にたくさんの苦手問題を処理できるからです。
僕もどんな試験でも直前にはこれをよく行っていました。
③○印が2つついている問題だけに取り組む。
つまり初回と2周目に連続して間違えた○2つの問題だけに取り組み、初回に間違え2周目には正解した問題は省略するやり方です。
これはやめてください。
初回に一度間違えた問題は2回やったくらいで定着していません。
僕が塾講師をやっていた時にも生徒が[1度目→✖️、2度目→○、3度目→✖︎]のように間違える場面にはなんども遭遇しました。
最初に1度間違えた問題はまた間違える可能性が高いです。記憶を強固なものにするために早めに必ず3回目の確認をする必要があります。
(注1)「間違える問題が限定的である」理由。
ここで想定している学習者はすでにある程度の英文法の知識を持っている人です。
しかしながら、受験英文法に初めて取り組む人というのも当然いますよね。
そういう人にとっては初回の学習時はほとんどがわからない問題でしょう。
初回から間違えた問題にマークを入れていくと結局ほとんどの問題にマークが入ってしまうことになります。
ここではチェックボックス内のマークがひとつひとつの問題の重要性や復習の優先度を表すようにしています。
パッとマークを見てそれぞれの問題を差別化できるようにしているのです。
だからほとんど全ての問題にチェックを入れてしまっては差別化になりません。
教材を汚すだけです。
したがってここでの方法は「間違える問題が限定的である人」を対象としており、初学者はいきなりこの方法を取るべきではないということです。
しかしながら、チェックボックスの使い方に対する考え方や使い方は同じです。
学習の過程で適宜マークを使わなければならないことに変わりはありません。
初学者の場合はマークによる暗記の効率化よりもいかにスピード感をもって1周目の学習を終わらせてその教科の全体像をつかむことができるか、ということが重要になってきます。
この点に関してはまた機会があれば記事にします。
■追記(2017年3月1日):書きました。
さいごに
僕は一般的な能力の人や不利な条件を持っている人が受験で成功するためには受験勉強を最大限に効率化することが重要であると考えています。
ここに書いた方法はその効率化の方法の1つです。
最後に強調しておきたいのは全くこの通りにしなければならないということはないということです。
やり方の向き不向きや、復習が必要なタイミング1つを取っても個人差がありすぎるためです。
しかしながら、そうは言っても万人とは言わずとも多くの人に当てはまる有益な方法というのも存在します。 チェックボックスを利用するということ自体はそれにあたります。
そのための具体的なやり方の一例として僕のやり方を示したこの記事を参考にしてください。
そして、細かいやり方などはご自身でどんどん工夫して調整してください。
まずはこれまでチェックボックスを使っていなかった人は使うようにしてほしいです。
勉強頑張ってください。
以上。
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