帯を見ただけでこんなにも興奮する漫画が他にあるのか。
僕はハンターハンターはコミックスで一気読み派です。
つまみ食いはせずに単行本になるまで待っています。
ハンターは小学生の頃から読み続けている超大好きな漫画の1つです。
今日はその特別な漫画『HUNTERxHUNTER』の新刊34巻(6月26日発売)についてレポートします。
(目次) ・帯 ・戦闘 ・念能力 ・デスマッチ ・蘇生 ・旅団
・王位
帯
帯の広告だけでこれだけ気分の高揚を誘う漫画をここ数年買った記憶がありません。
『ヒソカvsクロロ』
王vsネテロ以来のビッグマッチです。
僕はジャンプ本誌では読んでいませんから、単行本を手に取るまでこの戦いがどんな風に始まるのか・一体どんな展開になるのか全く知りえませんでした。
HUNTERxHUNTERの新刊発売のニュースが入った時の恒例行事として、今展開されている編・章を読み返す人もいるでしょう。
新刊の発売までに毎回大きくスパンが開くせいで前回の内容を忘れてしまうからです。
それで、新刊を目一杯楽しむために前もって復習することで新刊に対して準備をするんですよね。
僕は新刊の度に読み返しています。
33巻の終わりでは船上の王位継承戦に入ったところ、同時に暗黒大陸を目指す章だと僕は理解していました。
ですから、この帯を見た時、いったい34巻のどのタイミングでヒソカクロロ戦が入ってくるんだろう。
そんな心境を持って34巻の最初のページめくりました。
?????
いきなり始まってる!!!
この時点で慌てて、33巻を再度確認しました。
前巻にそんな兆候はあったのかな?って。
33巻を見てもそれはわかりませんでした。
ヒソカがクロロと戦いたがっているということは約十年前から貼られている伏線によって知っていますが、まさか今ぶっこんでくるとは。
クロロ「どちらかが、死ぬまでやろう」
ヒソカ「yes」
震えました。
戦闘
自分はクロロが団長で、挑戦者がヒソカだと思っているので「ヒソカvsクロロ」というより「クロロvsヒソカ」と言ったほうがクロロに体面的にもいいと思います。
ここまでのハンターハンターという漫画内におけるキャラの活躍度合いではヒソカですが、それはこっち(現実)側から見た話ですから。
「クロロvsヒソカ」どうでしたか?
僕の感想は
わかりにくいw
右手に盾左手に剣??
一体どういうルールのある何の念能力を使って、どういう戦法や技術を使って何がどうなっているのか細かいところがわからんw
絵も激し過ぎ笑
僕がアホなんですか?
国語は得意じゃないですけど、さすがに漫画を読むための最低限の読解力は持っているものだと思っているんですが。
率直な意見を言うと、
作者が暴走しているなと言う印象を強く抱きました。
作者の頭の中では条件を完璧に駆使した理路整然としたプロットの元に戦いが繰り広げられているんでしょう。
こんな巧みな戦闘・戦術を書ききってやったと心の中でドヤっている様子が想像できます。
頑張って練って作られた戦闘シーンだということは伝わりましたが、読者は、少なくとも僕は置いてきぼりをくらいました。
後、戦闘中もしゃべり過ぎ、うるさい。
読み返しなしで一回読んであの戦いの全容を理解できる人っているんでしょうか。
念能力
前々から予告されていたクロロvsヒソカでその本番になってまた新しい念能力(ダブルフェイス)を登場させるのは如何なものかと思います。
クロロはスキルハンター、ヒソカはドッキリテクスチャーとバンジーガムを使うんですが、
クロロは従来どうりの制約のもと戦うべきでしょう。
ヒソカは守っているようでした。
問題だったのはクロロですね。 確かにクロロの念能力『スキルハンター』は「なんでもあり」な特質系能力ではあるんですが、
右手ではノートを持ち続けなければならない・開いているページの技が使えるという制約は守って欲しかったです。
戦いのたびごとに新しい条件を後出ししてくるのは結局それはなんでもありじゃんってなってしまうんですよ。
今回の場合はダブルフェイスによる両手解放です。
自由度が高過ぎる。
これまで通りの前提・背景のもとで描かないとその作品で描く意味が半減します。
ファンタジーっていうのはある一定の特別条件のもと、その少ない特別条件を堅持しながらストーリーを進めていくべきだと僕は考えています。
特別条件の中身は自由に設定していいんですが、たくさんの特別条件を後付けしてしまったり、話の展開の都合で自由に設定し始めると作品が一気に陳腐化します。
グリードアイランドのボマー(ゲンスルー)戦ではゴンは背負っているハンデ(条件)を上手に克服して勝利したじゃないですか。
しかもわかりやすかった。
デスマッチ
他にも気になる点はありました。
クロロかヒソカ、どちらか殺せ。
念のため言っておきますが、僕はクロロにもヒソカにも死んでほしくなんかありません。
もう10年以上親しんでいるキャラクターですし、作品の中の存在感・重要度も抜きん出ています。
そうは言っても、一方で最終的には2人の決着はつけるべきなんですが、
それはハンターハンターの物語自体の終盤のクライマックスの1つとして描かれたり、そうではなくても物語が結末に向かい始めた時でいい。
しかしながら今回、『クロロvsヒソカ@デスマッチ』と銘打ったならば必ずどちらかを殺すべきでしょ。
けじめをつけて欲しかったです。
確かに「ヒソカが1度死んだことに変わりわない、デスマッチだった」という人もいるとは思いますが、そんなの屁理屈ですからね。
デスマッチの約束を交わした時点でのクロロ・ヒソカ・読者の共通認識は間違いなく永遠の死であったはずです。
だから、正直ヒソカが死んでいなくてよかったとホッとした反面、殺さなかった点は作品の威厳を損なうという点で残念ですね。
あんなのデスマッチじゃないし、生き返るなら死闘をする意味がないし、本当の生死を賭けた戦いに比べて圧倒的にチープな決闘になってしまうじゃないですか。
しかも結局生き返らせるならどんなに激しい戦いや・それによって派手な死に方をしたりしてもやはりこれも「なんでもあり」。
また、これから同じような演出をされたビッグマッチがあったとしても、どうせ死なせないんでしょってなりますし。
だから、言ったことは守れよと思いましたね。
この漫画には『制約と誓約』なんて言葉がありますが、作者が守らなかったですね。
ジャッジメントチェーンはぶっ刺さらなかったんでしょうか?
蘇生
まだあります。
さっきも書きましたけどぶっちゃけヒソカは死ななくてよかったです。
将来ゴンと命を賭けて戦わないといけませんからね。
ていうか、何度も言いますけどクロロにもヒソカにも死んでほしくない。
確かに本音の部分ではそうなんですが、漫画作品として見た時、生き返るのも早すぎる。
僕はジャンプ本誌を読んでいませんので、
連載間隔的な意味でのヒソカの死→蘇生の間に、ジャンプ読者にとってどれくらいの時間感覚があったのかは知りません。
しかし、単行本を読んでいた限りではヒソカは死んで、すぐ生き返ってますからね。
簡単だな!って思いましたよ。
死後に強まる念がどうとか言ってましたけど、あんなのも言い訳。
旅団
逆に、コルトピとシャルナークは簡単に殺され過ぎ。
マチもちょろすぎ。
なんなんですか?
マチってそんな簡単に隙を見せる女だったんですか?
コルトピとシャルナークは戦いの場面も映されることなく死んでいいような安いキャラですか?
コルトピとシャルが殺されてマチは残す中途半端さもよく分からない。
これについては作者のあとがきにおいて簡単に説明されていましたね。本当に簡単に。
ヒソカが旅団の誰を殺して誰を残すべきか。
この判断は勘だ。みたいな。
シャルナークとか女の子のファンとか多かったんじゃないの?かわいそう。
コルトピは知らんけど。
シャルもコルトピも初登場は単行本ベースでは17年前、2000年4月発売の第8巻でした。 クロロも同じ。ヒソカだけは98年6月の第1巻から。
別に読者に迎合する必要は全くないし、あの作者だからそんなことは考えないでしょうけど。
ただ、あのあっさり感にはちょっと驚きました。
ヒソカが蘇生しましたから、コルトピもシャルもまだ100%死んだとは言えませんけど。
ほら、簡単に生き返らせたらそういう考えになっちゃうじゃないですか。
しかし、作者のあとがきを見る限りではマジで死んだっぽいですよね。
あっけなく死んだことには驚きましたけど、それについては別に悪いとは思いません。
あのシーンの悲壮感・虚無感は作品として楽しめましたから。
上手な描き方だと思います。
いやぁ、でも瞬殺でもいいから戦闘シーンを見たかったな。
逆にヒソカを殺して、すぐに生き返らせずに、作者のあとがきでこの判断は作品の将来を占う賭けでした・・・
みたいなことを言っておいたら、数年後に生き返らせる設定をしていたとしてもその数年間は「ヒソカの死」について「楽しむ」と言えばそれは誤解を生みそうなんですが、作品としての議論や辛さ(ヒソカロス)などいろいろな感情を抱けたし、大きな反響を呼べたんじゃないでしょうか。
でもそっちの方が批判を浴びそうですね。
騙してるって思う人もいるでしょうから。
王位
それで34巻の終盤でまた話は王位継承に戻りました。
こっちの方もカオスですよね。
蟻編のようにもっとわかりやい展開にしてくれ。
グリードアイランド編のようにややこしい内容でもわかりやすく書いてくれ。
早く続きが見たい。
以上。
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