暗号資産のエアドロップ:安全性を保ちつつ当選確率を上げるには? 

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暗号資産を無料で手に入れたという人がいたのなら、恐らく「エアドロップ」に当選したのでしょう。エアドロップとは、暗号資産の開発者がコミュニティメンバーに無料でトークンを配布するキャンペーンのことで、プロジェクトの規模によっては、当選者は数百から数千人にまで昇ります。トークンを無償配布されることもあれば、特定のタスクを完了することでトークンを獲得できることもあります。いずれにせよ、暗号資産の愛好家にとっては魅力的なはずです。

この記事では、暗号資産のエアドロップというコンセプトと、当選確率を上げる方法について説明します。

エアドロップの目的とは?

基本的に、エアドロップはマーケティングキャンペーンの一種です。新規暗号資産のリリースにはプロモーションが必要となりますが、無料配布は非常に効果的な宣伝となります。こうした製品やサービスを無料で配布する例としては、オンラインカジノにおいて、新規プレイヤーがサインアップするだけで配布される入金不要のボーナスが挙げられます。

ただ、エアドロップがこうしたプロモーションと異なるのは、目的が顧客の購買促進なのではなく、新規の暗号資産プロジェクトやサービスについての認知度を高めることにある点です。さらに、ユーザーはトークンの無料配布と引き換えに、プロジェクトのソーシャルメディアアカウントのフォローや宣伝を行ったり、あるいは実際の取引に使用したりするなどのタスクが課されることもあります。今のところ、エアドロップは効果的なマーケティング戦術だといえそうです。

過去のエアドロップ事例

Uniswap (UNI)によるエアドロップ

エアドロップの成功例といえば、2020年9月に行われたUniswapによる大規模なエアドロップです。当キャンペーンは、2020年9月1日以前に同社のプラットフォームを利用したことがあり、少なくとも1回の取引を行ったユーザーの全ウォレットに400UNIを無料配布したのです。

ほとんどの人は目先の利益に目が眩み、当時1コインが2ドルから4ドルだったUNIをすぐに売却したようです。しかし、売却せずに保有し続けた場合には、なんと30ドルまで高騰し、400UNI の金銭価値は2021年2月には12,000ドルにまで膨れ上がりました

Ontology (ONT)によるエアドロップ

2018年、Ontologyは1,000万コイン(当時4,200万ドル相当)の大規模なエアドロップを開催し、NEOの投資家とONTのニュースレター購読者に一定額ずつ無料配布されました。当時開催された資金調達キャンペーンを支援したNEOユーザーへの感謝としての意味合いが強かったのですが、配布されたコインは後に約11ドルと3倍ほどの急騰を見せ、感謝だけでは済まなかったようです。

ただ、暗号資産の投機的側面をよく表した出来事でもあり、現在では0.5ドルほどの価値しかありません。

エアドロップの開催情報を知るには?

エアドロップに関する最新情報をお探しなのであれば、以下がおすすめの方法です。

まず、エアドロップ関連の専門ウェブサイトがおすすめです。関連の最新情報がまとめられており、開催されるエアドロップを最大限に活用するためのヒントなども掲載されています。また、暗号資産に関するフォーラムなども便利です。ユーザーコミュニティの交流が盛んなプラットフォームは有益な情報が集まる傾向にあります。

SNSでもエアドロップ関連の最新情報の収集ができますが、血眼になって探すよりも、キャンペーン関連のハッシュタグをチェックするようにしましょう。

そして、良い暗号資産ウォレットを利用することです。とエアドロップに対応したEOSウォレットが特におすすめで、デスクトップ版のSimplEOSウォレットが評判です。

エアドロップの注意すべき点

「無料で暗号資産が手に入るなんて利点しかないじゃん!」とお思いになるかもしれませんが、リスクとなりえる注意すべき点がいくつかあります。

第一に、エアドロップの中には、「売り逃げ」を目的としたものがあります。売り逃げとは、特定の暗号資産の開発者が、キャンペーンによる期待上昇で価格が高騰したトークンを大量に売却し、その価格が大暴落することを指します。そのトークンのユーザーからすれば、保有している資産の価値がほんの数秒のうちに暴落するのですから、たまったものじゃありません。

また、エアドロップで獲得した暗号資産が日本では課税対象となる可能性があります。配布された暗号資産に市場価値が認められている場合(市場取引や換金が可能な場合など)には、入手時の時価を取得価格とした損益が課税対象となります。一方で、市場価値が認められていない場合(市場取引や換金が不可能な場合など)は、取得額が0となり課税対象になりませんが、それを売却した場合にはその時点で獲得した損益が課税対象となります。税金に関する法的環境はきちんと確認するようにしましょう。

最後に、エアドロップが「ダスティング攻撃」の一環として利用されることがあります。ダスティング攻撃とは、ハッカーや詐欺師等が対象者に少額の暗号資産を送金することで、ユーザーのプライバシーを侵害しようとする行為を指します。トークンの決済活動を巧みに利用することで、ユーザーを「非匿名化」するのです。

エアドロップには応募すべき?

数分で一攫千金(少なくとも資産が手に入る)と考えると、信頼ある開催元であると確認できるのであれば、応募する価値はあるでしょう。

エアドロップの開催元に関しては徹底的なチェックを行い、専門家やコミュニティメンバーからさらなる情報を集めましょう。なにか懸念点が1つでもあれば、そのエアドロップには応募しないことをおすすめいたします。運試し感覚で気軽に応募してみるといいでしょう。

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