誰もがハンデなしで楽しめる「ゆるスポーツ」。年齢など関係なく戦えるということで、メ~テレ「アップ!」のアナウンサーで年齢差対決してみました。
机に置かれた、紙製のお相撲さんのコマ。いわゆる「トントン相撲」が始まると思いきや、対戦者は台をトントンするのではなく、声で「トントン」と発し、コマを動かしています。
「トントン、トントン!」(対戦者の女性)
このトントン相撲、手ではなく「声」で対戦するんです。
また別の競技で使っていたのは、湯飲み。そして、行っていたのはエアホッケー。疲れたら湯飲みで一休みします。
ちょっと不思議な光景ですが、これもれっきとしたスポーツ。その名も「ゆるスポーツ」です。「スポーツ弱者を世界からなくす」をコンセプトに、年齢や性別、運動能力や障害の有無などに関わらず誰もが楽しめるようにと「世界ゆるスポーツ協会」が開発しました。
声で行う「トントンボイス相撲」は、年齢とともに低下する喉の機能の運動に。「こたつホッケー」は腕の運動になっています。
アスリートならぬ「イスリート」に
勝ったらうれしい、負けても楽しいゆるスポーツ。誰でもハンデなしで楽しめることから、いろんな場所で行われています。6月、東海地方では三重県津市のボートレース場で開催されました。
「ボートレース津が開設70周年の節目ということで、ボートレース場に足を運んだことのないお子様連れのご家族だったりに来ていただくきっかけの1つになればというところで企画しました」(津市ボートレース事業部事業推進課 東川清加さん)
行われたのは、おしりを振ると画面にもおしりが出る「しりもじ」で行う陣取りゲーム「オシリウスの塔」。屈伸の運動になるといいます。
また、椅子を使った競技も。「緩急走」といい、重心を動かさないよう座ったままのコースと、バランスよく手足を動かすコースの2つで速さを競うものです。
「負けず嫌いなので子どもが。怒っているので、もう一回できるならやりたいです」(参加者)
お父さんと対戦して負けてしまった男の子。悔しがるその姿、まさしく「アスリート」ならぬ「イスリート」です。
「ARゆるスポーツ」で歳の差対決
子どもから大人まで楽しめるものばかりですが、これだけではありません。コロナ禍で開発された、オンラインで楽しめる「ARゆるスポーツ」もあります。
誰でも楽しめるということで。
「第1回アップ!ARゆるスポーツ選手権~!!49歳、私、佐藤と」(メ~テレ 佐藤裕二アナウンサー)
「26歳になりました、島貫凌です」(メ~テレ 島貫凌アナウンサー)
「3本勝負で激突します」(佐藤アナ)
年齢差23歳のメ~テレアナウンサー2人に対決してもらいました。
「普通に考えたら、私49歳、いろいろ経験もあります。人生の経験もあれば、アナウンサーの経験もありますし、圧勝して違いない。にも関わらず、この対戦が実現したそれはどういう意味かと。ARゆるスポーツとは何か、そこを考えてください」(佐藤アナ)
「どんな人でも楽しめるものだと思います」(島貫アナ)
「ということは、年齢差は関係ない!」(佐藤アナ)
「アナウンサーとしての歴は関係ない!」(島貫アナ)
第1種目は「まゆげリフティング」
ということで、世界ゆるスポーツ協会理事の萩原拓也さんにルールを教わりながら、いざ勝負。第1種目は「まゆげリフティング」です。
「スタートすると20秒のカウントダウンが始まります。その間にまゆげを上げ下げすると、リフティングの回数カウンターが上がってくと」(世界ゆるスポーツ協会理事 萩原拓也さん)
まゆげの準備運動を済ませて、いざ勝負!
「よーいスタート…島貫さん早いですね」(萩原拓也さん)
「これ必死過ぎてしゃべる余裕ないですね」(島貫アナ)
「結構、いい勝負かもしれない。ほぼ競ってますよこれは」(萩原拓也さん)
「顔がつる!表情どうすれば!?」(佐藤アナ)
「あと3秒…終了です!」(萩原拓也さん)
結果は、島貫アナが52回、佐藤アナが45回で、島貫アナの勝利…のはずが。
「もう一回やりたくなりますね」(佐藤アナ)
「やってみますか、もう一回」(萩原拓也さん)
「えっ!?」(島貫アナ)
泣きの2回戦で1勝1敗に
1競技1回勝負のはずが、まさかの2回目に突入です。
「スタート!…ちょっと島貫さんの方がリードしているかな。佐藤さん、追いついてきましたね。佐藤さん、伸びてますよ後半。島貫さん疲れが見える…終了!」(萩原拓也さん)
結果は、佐藤アナが55回、島貫アナが51回で、2回戦は佐藤アナが勝利し1勝1敗に。
そして、勝敗を決める3回戦。島貫アナウンサーは1回戦で力を使い果たしてしまったのか思うように回数が伸びず、結果は佐藤アナが62回、島貫アナが46回となり、佐藤アナが「まゆげリフティング対決」を制しました。
「表情大事ですからアナウンサー。目だけじゃないんです。『眉毛は口ほどに物をいう』といいましてね、眉毛でも伝えるわけですよ」(佐藤アナ)
「そうなんですか?まぁ、我々、表情大事ですもんね」(島貫アナ)
第2種目は「サインクライミング」
続いて第2種目は「サインクライミング」です。
「こちらは自宅でできるスポーツクライミングです。やり方は、画面上に手の形が出ます。その手の形を出して下げて、出して下げて、壁を登っていく感じで」(萩原拓也さん)
この勝負はルール通りの「1回勝負」。両者とも、ほぼ同じ速度で進んでいるように見えましたが、結果は島貫アナが18秒、佐藤アナが22秒で、島貫アナの勝利となりました。
最終種目は「フェイスビルディング」
最終種目は、顔の筋肉を動かす「フェイスビルディング」です。
「これはつまりですね、人生経験ですね。喜怒哀楽、吸いも甘いも、私も50になりまして、噛みしめてきましたから。いろんな表情を持ってますよ」(佐藤アナ)
「そんな大した経験してないけど…気合と根性です。」(島貫アナ)
それではスタート!得点は顔のポーズに応じて入ります。
「かなりいい勝負ですね」(萩原拓也さん)
勝負は終始、佐藤アナがリードし続け試合終了。結果は佐藤アナが110点、島貫アナが79点で、佐藤アナが勝利。
「チャンピオン~!」(佐藤アナ)
「アップ!ARゆるスポーツ選手権」第1回チャンピオンは、佐藤裕二アナウンサーに決まりました。
「年齢ですとか、スポーツ経験ですとか、運動神経の良しあしですとか、一切関係ないですね。それぞれの種目のコツと本気度と恥ずかしがらない。この辺りが試されると思いました」(佐藤アナ)
「おもしろかったですよ。あれだけ年齢が上の先輩と一緒に盛り上がれることがないので、悔しいっちゃ悔しいですけど、それが面白さに繋がってますよね」(島貫アナ)
「ゆるスポーツは一つの事例だと思ってやってます。こういったやり方をすれば、今までスポーツが嫌いだった人がやれるんだよ、皆さんに提示するためのアイデアの提示だと思って。私たちとしてはゆるスポーツ自体よりは、大事なのはこの考えが広まって、いろんな人を受け入れやすい社会を作ったり、疎外感がないものができたり、何より皆さんが日々楽しいと思えることが増えることが一番大事だと思います」(萩原拓也さん)
(7月13日 15:40~放送 メ~テレ『アップ!』より)